はだしのゲンが学校からなくなる?その理由とネットの反応は?
作者・中沢啓治さんの原爆による被爆体験を元にした漫画、はだしのゲン。
小さい頃に、学校で読んだことがある方も多いのではないでしょうか?
当時の原爆の悲惨さを知ることができる、貴重な漫画ですよね。
しかし、そのはだしのゲンが学校からなくなってしまうのだそうです。
一体、なぜなのでしょうか?
そこで今回は、はだしのゲンが学校からなくなる?その理由とネットの反応は?についてまとめてみました。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
はだしのゲンが学校からなくなる?
漫画「はだしのゲン」が、小学校の平和教育教材から削除されることを受けて、教職員組合や被爆者団体が広島市教育委員会に方針を撤回するよう要望しました。
このニュースが話題になり、SNSでもトレンドに入っていました。
はだしのゲンは図書室でも見かける漫画ですが、なぜこのような騒動になったのでしょうか?
はだしのゲンとは?
「はだしのゲン」は、漫画家・中沢啓治さん(1939~2012)が6歳の時に体験した原爆の体験を元にしたノンフィクション作品。広島を舞台に、戦中・戦後の激動の時代を生き抜く主人公・ゲンの姿を通して、被爆の悲惨さ、戦争の不条理や愚かさなどが描かれている。
多くの国で翻訳され、原爆の悲惨さを世界にも伝えられています。
なぜ、はだしのゲンがなくなるのか?その理由とは?
以前にもあったはだしのゲン撤廃論争?
今回のような、騒動は過去にも別の地域でもありました。
2012年に、島根県松江市で「間違った歴史認識を植えつける」として、学校の図書館に置かないよう求める陳情があった。松江市内の小中学校では閲覧制限がかけられたが、翌2013年、日本図書協会の要望もあり制限は撤廃された。
2013年には「差別的表現が多すぎる」として、大阪・泉佐野市長が学校の図書館から回収を要請。2014年には同市の校長会が「読むことさえできなくするのは子どもたちへの著しい人権侵害」として、回収撤回を要望。これを受け、図書は返却された。
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たしかに、「はだしのゲン」の作中では、原爆の様子が生々しく描かれていたり、差別的発言があったりしました。
今回の経緯は
広島市は小学生から高校生までに独自の平和教育プログラムを導入しています。今年度までの教材では、小学3年生のパートに漫画「はだしのゲン」の一部が使われていました。
プログラムの導入からおよそ10年が経ち、市教委は大学教授や学校関係者などと改訂について検討しました。
この中で「はだしのゲン」については、「漫画の一部を教材としているため被爆の実相に迫りにくい」という指摘がありました。
また、ゲンが生活費を稼ぐために、街角で浪曲をうなる場面も「いまの児童の実態に合わない」といった課題もあげられたということです。そして、改訂された新年度からの新たな教材では、「はだしのゲン」は使わず、代わりに原爆で家族を一瞬で失った女性の実体験を、教材として採用したということです。
時代の変化に伴い、説明がしにくいとのことで今回の結論が出たそうです。
だからといって、「はだしのゲン」が禁止図書になるとかではありません。学校の図書室などでも「はだしのゲン」について触れてほしいとのこと。
原作者の妻・ミサヨさんのコメント
原作者・中沢啓治さんの妻のミサヨさんは、次のようにコメントしていました。
「教育委員会が決めることなので、仕方がないとは思いますが、残念です」と肩を落としました。
「いまの児童の実態に合わない」といった指摘について「あの時代は食べる物もなかった。豊かな時代に暮らす子どもたちと実態が合わないは当然」と話します。
そのうえで、「なぜゲンが街角の浪曲で稼がなければならなかったのか、なぜ母親のためにコイを盗まなければいけなかったのか。子どもでも、そうしなければ生きていけなかったからです。『生きろ』というメッセージが込められている」。こうした背景をしっかりと教えることこそが重要だと訴えます。
当時アシスタントを勤めていたミサヨさんは、作品を執筆する中沢さんが辛そうにしながら描いていたと語っていました。
「描いていた手が突然止まるんです。『熱かったろう、熱かったろう』って涙を流して」 描き始めては筆を止め、また描き始めては筆が止まる。啓治さんは、つらそうに机に向かっていたといいます。「被爆者は言いたくても言えないことを心に持っている。その思いを込めたのが、はだしのゲンなんです」
最後にミサヨさんは戦争についてこう語っていました。
「きれいな戦争なんてない。戦争ほど残酷なものはない。その残酷さを伝えることが、戦争反対、二度と戦争しないという気持ちにつながるのです」
戦争の悲惨さについて伝える気持ちは様々な形があると感じられるコメントですね。
ネットの反応は?
そんなはだしのゲン撤廃危機を受けネットでは

二宮金次郎の像や桃太郎等の昔話も似たようなものだが、今の時代には合わない、子供に悪影響があるから見えないようにしよう 、という大人の感情でそのものが極端に歪曲されたりなかった事になるのはいかがなものか、過去の悲劇や過ちを繰り返さないためにも、強制はダメですが、子供たちに伝えていくことも必要だと思いますけどね。

始めて読んだ時の衝撃を今でも忘れません。 当時の私にも衝撃なのですから、今の子供達への影響を心配する気持ちも分かりますが、その衝撃を通して時代の背景を知る事が大切かなと個人的には思います。ただ怖い夢として見た事もあるので、強制だけしなければいいかなと思います。ウクライナやトルコで起きている戦争や災害に対しても他人事ではなく、日本でも実際にあった事だと知る為に、オブラートで包み過ぎるのは良くないかなとも思います。

私も小学生の頃に2周ほどはだしのゲンを全て読みましたが物凄い強烈な印象が残っています。確かに生きるためにはあの時代ここまでしないといけなかったんだ、時代云々に関わらず「生きる」とはこういうことなんだ、ということを学んだ。多分これから年老いていっても一生忘れないと思う。

伝える方法は別に「はだしのゲン」一択しかない、というわけではないし、この世から消されるわけでもないのだから、別に他のものに変えても良いのではないかと思うけれど。 はだしのゲンを否定するわけではなく、他の視点から学ぶ世代があっても良いと思う。
その後発言撤回?
そしてその後こんな展開がありました。
漫画「はだしのゲン」が、小学校の平和教育教材から削除されることを受けて、教職員組合や被爆者団体が広島市教育委員会に方針を撤回するよう要望しました。
ということで申し入れをしたのは全教広島(=全広島教職員組合)や県被団協など5つの団体です。
そしてその後
申し入れ団体 「この教材が削除されることは非常に残念であるという声が、全国各地から寄せられています。教材にあるからこそ、全巻を読んでみようという子どもたちがいる。伝わりにくいなら教える学年や場面を変えるべき」と訴えました。
広島市教育委員会は、
「ゲンの価値を否定するものではない。限られた時間内で教える”教材としての難しさ”がある」
と理解を求めました。
今後はだしのゲンに代わる教材が出てくるということなのでしょうか?
広島市教育委員会 指導第一課 高田尚志 課長
「はだしのゲン」を学校現場で残してほしい という声はある。子どもたちの手の届くところに置く、いつでも読める場所に置くということで、子どもたちはしっかりゲンに接してほしい」 広島市は、引き続き学校の図書室にある「ゲン」を読むよう、子どもたちに働きかけていきたいとしています。
まとめ
今回は「はだしのゲンが学校からなくなる?その理由とネットの反応は?」について調べてみました。
はだしのゲンは、学校の図書室で少し目を通しましたが、あまりにも生々しく描かれている印象がありました。
戦争の悲惨さを伝える唯一無二のバイブルの「はだしのゲン」が、今後も後世にちゃんと伝われば良いですね。
今後はだしのゲンが学校からなくなるのか注目ですね。
ありがとうございました。
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